【塩@石川県】能登のはま塩・角花家(揚げ浜式)
ずっと前から行きたいと思っていたところへ、行くことができました!!
それが石川県・能登半島で、揚げ浜式塩田で塩づくりをしている角花家の塩。
揚げ浜式を昔から作り続けているのは、この角花家だけです。
角花家の歴史
塩は、日本各地で作られていたにも関わらず、国の規制が入ったことで自由に塩が作れなくなってしまった時代があります。
ほとんどの塩田が廃業する中、この角花家は重要無形民俗文化財として『揚げ浜式』を残すことを目的に、国の許可を受けて作り続けてきたところです。
その当時は、自分たちで作った塩は直接販売することができず、いったん国に購入していただき、それをまた仕入れ、海藻の粉末を少し入れて『塩加工品』として販売していた歴史があります。
自分たちが作った塩を直に販売できないなんて、すごくもどかしかったはず。
今、能登半島には、揚げ浜式塩田が復活し、様々なところで作っていますが、その中でも特別な存在です。
少し前にNHK朝ドラ『まれ』のモデルにもなったので、ご存知の方もいるかもしれません。
揚げ浜式塩田とは?
塩を作る工程でも、様々なやり方があります。
その中で揚げ浜式は、昔ながら・自然のチカラを活かした製法です。
まず、晴れた日に土の上に海水を撒いていきます。
木桶の中に、どれだけの海水を入れて撒くかというのは長年の感覚でやっているとか。
バケツのような木桶でするよりも、ホースとかで撒いた方が早い気がしたのですが、縦・横ともに撒けるのは、この木桶がベストなんだそう。
海水を撒いた後、数時間おくと乾燥した土に塩が付きます。
その塩がついた土を、木枠の中に集めます。
これもまた昔ながらの道具を使っていました!
深く土を掘りすぎないなど、こだわりがあるんです。
そしてその木枠の中にまた海水を流していきます。
そうすると、土についた塩が海水に溶けて下に流れ、横にある溝に出てきます。
こうすることで、塩分濃度が3%だった海水が約10%ぐらいになります。
溜まった海水を運ぶ姿…。
寡黙に塩づくりに励む姿が、何とも素敵でした。
濃くなった海水は、釜で炊いていきます。
塩田の横に立ててあった茅葺屋根の建物の中に釜があります。
釜では、数日かけて塩を作っていきます。
炊き方によっても塩の味やミネラルバランスが違ってくるのですが、ここの塩は『おいしさ』を追求したお塩。
少し口に含むと、しょっぱさよりもまろやかで少し甘みを感じる塩でした。
おにぎりなんて、ホント最高です!
おひとり様1個まで…
この揚げ浜式は、4月~10月上旬の期間限定で作られます。
しかも晴れた日のみ。
見学ができた日も、数日ぶりの作業だとおっしゃっていました。
どのぐらい晴れるのか、気温などによっても海水を撒く量が違ってきます。
撒く量も少なければできる量も少なくなります。
なので購入は1個/1人までとなっています。
ネットや電話でも購入できるそうですが、私は現地に行って買う!と決めていたので、それが叶って大満足。
今、少しずつ料理に活用しています。
この作り方、おいしさでは考えられない、400円/100gです。
ぜひ皆さんも、現地へ行って見て購入するのをオススメします!
6代目の角花洋さんと♪
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